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Pasand Trip in India vol.6〜我が家のように過ごせるホテルに泊まる〜

Pasand Trip in India vol.6〜我が家のように過ごせるホテルに泊まる〜

前回紹介した『RAJMAHAL PALACE RAAS JAIPUR』と比べると、いささかこぢんまりとした『28 Kothi』。
入口に掛けられた看板も、そしてホテルの外観も、個人の別荘のような力の抜けた雰囲気があります。中心部にありながら閑静なエリアに佇み、「我が家のように過ごして欲しい」というコンセプトで建てられたホテルを訪れました。


クリーンで開放的な空間に心が踊る

自動車のクラクション、バイクが駆け抜ける音、空港を降りたその瞬間から喧騒にさらされるインドにあって、ジャイプール・シビルラインズ地区にある『28 Kothi』は静寂に包まれている。門を潜るとまず目に入ってくるのは美しい中庭。そして石畳に沿って庭を抜けると、洗練されたセンスとあたたかい空気に満ちた空間が。

実はこのホテルの運営には、以前紹介したジャイプールのジュエラー『Gem Palace』のカスリワル家が関わっており、同じく記事内で紹介したショップ『Ecru Export Pvt. Ltd』のオーナー姉妹がインテリアの監修を務めている。

灼熱の国インドでは酷暑から逃れるためか、部屋の陽当たりを構造上制限しているホテルが多い中、『kothi 28』は珍しく室内が明るく、開放的な空気に溢れていて心地いい。家具は地元の職人がこのホテルのために制作したものがほとんど。

ホテルスタッフも白シャツを着用していてクリーンな雰囲気。運んでいるのは季節によって替わる彩り豊かなフレッシュジュース。

ロビー階の奥には、壁紙ではなく壁面にペイントで描かれた草花が。「ne Quittez pas」の2024SSテーマである「BOTANITY SCRAPBOOK」とも通じる、自然への敬意が感じられる。このホテルでは「ne Quittez pas」2022年SSのヴィジュアル撮影も行われるほど、ホテルのコンセプトとPasandとの親和性は高い。


たった5部屋しかないプライベート空間

インドらしいデザインの壁紙で囲まれた客室をメインに展開するホテルが多い中で、『kothi 28』は白を基調としていて、広く明るく感じさせてくれる。5つの客室のなかには、バスタブのある部屋も。ラグジュアリーホテルでもシャワールームのみの場合が多いインドではありがたい。

各部屋は「Sapphire(サファイア)」「Spinel(スピネル)」「Topaz(トパーズ)」と、宝石の街らしく“石”の名前が付けられている。


ここでしか味わえない新感覚のインド料理

フランス人建築家のジョルジュ・フローレによって設計されたこの建物のピロティ部分は、カフェ・ダイニングとして利用できる。太陽が照りつける美しい中庭を眺めながら、絶品のポハやチャイを楽しむブランチは至福のひととき。

食事を監修するのは、ニューヨークとムンバイを行き来しているレストラン経営者。地元の食材をふんだんに使い、インドの伝統的なメニューを踏襲しながら、世界の味を取り入れた独自のレシピで人気を博している。

世界中の旅行者にとって「活力を取り戻すオアシスのような存在でありたい」というコンセプト通り、アットホームでゆったりとした時間がこのホテルには流れていた。

【28 Kothi】
住所:House no. 28, Shivaji Nagar, Civil Lines, Jaipur, Rajasthan 302006 India
HP:https://www.28kothi.com/

-アーカイブマガジンはこちらから-

Pasand Trip in India vol.1〜インドを訪れる前に知っておきたいこと〜

Pasand Trip in India vol.2〜インドのローカルを体験する〜

Pasand Trip in India vol.3〜ジャイプールで訪れたいショップ〜

Pasand Trip in India vol.4〜宝石の街の路地裏に佇むホテル〜

Pasand Trip in India vol.5〜マハラジャの暮らしに想いを馳せる〜

photography: Akemi Kurosaka

text: Pierre la Roche

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