Pasand Trip in India vol.3〜ジャイプールで訪れたいショップ〜
2024.06.04
Pasand Trip in India vol.3〜ジャイプールで訪れたいショップ〜
宝石の街として、また美しいピンクシティとして知られるジャイプール。ラジャスターン州の州都であるこの都市を語るうえで、マハラジャの存在は欠かすことができません。彼らが身にまとう豪華絢爛な衣装は職人の技術を向上させ、権勢を示す宝石の加工技術は他の都市の追随を許さないほどに発展しました。そしてその美意識が、街のそこここに今でも色濃く残っているのです。そんな歴史と背景を持ったジャイプールにある、Pasandスタッフが注目しているショップをピックアップしました。
160年以上の歴史を誇るジュエラー 『The Gem Palace』
宝石の街と呼ばれるジャイプールまで足を伸ばしたら必ず訪れたいのが『The Gem Palace』。ジャイプールの王家、ジャイ シン2世に宮廷御用達の宝石職人として任命され、イギリス王室からも高い栄誉を与えられたカスリワル家によって経営されている。
豪華絢爛なPINK ROOMは予約制。マハラジャが身につける唯一無二の輝きを放つアイテムから、クオリティを考えれば手頃と呼べるような金額のアイテムまで、部屋のなかを一周すればそれだけでこの街に来た意味を見出せるほど充実した内容になっている。
1階のショップは予約不要で、お店を訪れた各国のVIPの写真も飾られており、160年以上にわたって一流ジュエラーとして活動してきた歴史を垣間みることができる。また、工場が隣接しているので好みのデザインのジュエリーをオーダーすることも可能。
【The Gem Palace】
営業時間:Monday to Sunday 11am – 7pm
住所:No.348, MI Road, Jaipur, Rajasthan 302001 India
HP:https://www.gempalace.com/boutiques
インドの手工芸を今に伝える『Nila House』
もしも洋服作りが大規模な機械を使うものではなく、田舎の家庭で行われているとしたら。そしてその洋服作りを支援するための物流、販売のネットワークを構築することができたとしたら…。もしそれが実現できれば、環境汚染や廃棄物の量は大幅に削減できるはず。そんな思いで設立された非営利団体が運営するショップが『Nila House』。
インド伝統の手工芸に光をあて、現代的なデザインに落とし込むことによって職人たちの生計を助け、その技術をサステナブルな文脈へと昇華している。
インドの伝統的な素材やテクニックをモダンなデザインに落とし込み、日本でそのファンを増やしているPasandともコンセプトの類似性を感じさせる。1階はショップ、2階はマーケットが開かれており、複数のエリアの工芸品を見て、触って、購入することもできる。
『Nila House』がその支援に力を入れているのが手紡ぎと手織り工芸。数多くの織物コミュニティと協業することで、技術・職人を保護し、その技術の宣伝に努めている。ショップの奥のスペースではデモンストレーションが行われていた。
【Nila House】
営業時間:Monday to Saturday, 11am – 6pm
住所:C-86 Prithviraj Road, C – Scheme, Jaipur, Rajasthan 302001 India
HP:https://www.nilajaipur.com/
デイリーに使えるカジュアルウェアがそろう『ANOKHI』
インドの多くの地域にショップを展開する『ANOKHI』。ジャイプールは彼らがビジネスを始めた場所であり、今はフラッグシップを構える重要な拠点となっている。涼やかなインドコットンを使ったウェア、ベッドリネン、テーブルクロスなど、デイリーに使いやすいアイテムを多く取り揃えているので、お土産としても使いやすい。
『Nila House』と同様に伝統工芸の保護、発展を目指しているこのブランドのショップには、木版を用いたブロックプリントでデザインされたアイテムも多い。私たちが想像するいわゆる「インドらしさ」が、現代的なアイテムで表現されているのできっとお気に入りの1着が見つかるはず。
こちらのショップにはカフェが併設されていて、自社農場で栽培された有機野菜をつかった料理を食べることができる。メニューはすべてベジタリアン料理で、ビーガン、グルテンフリーのメニューもそろう。
【ANOKHI】
営業時間:Monday to Sunday 10am – 8pm
住所:2nd Floor KK Square,C-11 Prithviraj Road, C-Scheme, Jaipur, Rajasthan 302005 India
HP:https://www.anokhi.com/
インドらしいライフスタイル雑貨が見つかる 『Ecru Export Pvt. Ltd』
マーブルやウッドなど、インドならではの素材をメインに、ライフスタイル雑貨を展開する『Ecru Export Pvt. Ltd』。クエート出身の姉妹が幼い頃から培ってきた世界観とインドのクラフトマンシップが融合した、ここでしか見ることのできない特徴的なアイテムが店内には並ぶ。
部屋のワンポイントになるような存在感のある雑貨が多い。『Ecru Export Pvt. Ltd』の商品は食卓の上でさりげなく、部屋のコーナーで控えめにセンスを主張してくれる。
【Ecru Export Pvt. Ltd】
営業時間:Tuesday to Friday, 11am – 7pm / Saturday, 11am – 5pm
住所:B-8, Bhawani Singh Rd, near Unicef Office, Durgadas Colony, C Scheme, Ashok Nagar, Jaipur, Rajasthan 302001 India
HP:https://ecruonline.in/product-category/retrospect/
フランス人デザイナーが表現する 『IDLI DESIGN PVT .LTD』
フランス出身のThierry Journoがデザイナーのブランド。キャリアの初期に、複製師としてルーヴル美術館でトレーニングを積み、ジバンシーのオートクチュールを制作するために、ジョン・ガリアーノのアシスタントを努める。店内にあるテキスタイル、そして巨大な絵画もすべて彼が描いている。
「陶磁器、家具、ランプ、ファッションはメンズ、レディース問わずなんでもやっている」と語る彼が作るオリジナルのマグカップやティーポットはPasandでも取り扱っていて、ショップで実際に見ることができる。
【IDLI DESIGN PVT .LTD】
営業時間:Monday to Saturday, 10:30am – 7pm / Sunday, 11am – 6pm
住所:Plot No.S1, Subhash Marg, ESIC Colony, C Scheme, Ashok Nagar, Jaipur, Rajasthan 302006 India
HP:https://idlibythierryjourno.com/
インドの手仕事に焦点をあてた『Hot Pink』
ジャイプールを代表するホテルのひとつ、「Hotel Narain Niwas Palace」の敷地内にある『Hot Pink』。記事の冒頭で紹介した『The Gem Palace』の創設者であるムンヌ・カスリワル氏が創設したこのショップは、氏のインドの職人に対する深い愛情がきっかけとなりスタートしている。そのため、この国が誇る手仕事の跡を店内の至るところで感じられる。
同じく敷地内にはレストラン『Bar Palladio』があるので、買い物のあとはディナーやバータイムを楽しむことができる。
【Hot Pink】
営業時間:Monday to Sunday 11am – 7:30pm
住所:26, Hotel Narain Niwas Palace, Narayan Singh Rd, Rambagh, Jaipur, Rajasthan 302007 India
HP:https://hotpinkjaipur.com
女性のエンパワーメントを目的に設立された 『The PDKF STORE』
1727年から200年以上、ジャイプール藩王の住居として、また政治の中心として機能してきた「City Palace」内にショップを構える『The PDKF STORE』。マハラジャの子孫である、ディヤ・クマリ王女によって設立された財団が運営しており、女性職人が自らの作品を販売する場をショップという形で設けることで、経済的に自立をするサポートを行っている。
洋服だけではなく、お土産としても使い勝手のいい雑貨もそろっているので、「City Palace」に訪れた際には必ず立ち寄りたい場所。
【The PDKF STORE】
営業時間:Monday to Sunday 11am – 7pm
住所:The CITY PALACE, Malve Nagar, J.D.A. Market, Pink City, Jaipur, Rajasthan 302002 India
HP:https://www.thepdkfstore.com/
-アーカイブマガジンはこちらから-
Pasand Trip in India vol.1〜インドを訪れる前に知っておきたいこと〜
Pasand Trip in India vol.2〜インドのローカルを体験する〜
photography: Akemi Kurosaka
text: Pierre la Roche