“混沌”という言葉で表現されることの多いインド。しかし彼の国に長く通うPasandディレクターのMAMIは、「インドを楽しもうと思うのなら、まずはインドのカルチャーをリスペクトすること。そうすればハートフルな（時に過剰なほどの！）ホスピタリティを受けることができるはず」と語ります。そんなインドの心を感じられるローカルスポットを集めました。

神聖なものとして扱われ、宗教儀式でも多く使われる花。結婚式などの祝福の場では一本の糸で繋いで花飾りにしたり、日常的に花のある暮らしが営まれている。ジャイプールの街にも大きなフラワーマーケットがあり、多くの地元の人で朝から賑わう。

黄色やオレンジの色彩が鮮やかなマリーゴールドが麻袋いっぱいに詰め込まれている。今回私たちが訪れたのは「Flower Market Choti chaupar」。基本的には朝9時〜、毎日マーケットは開催されていて、農場から届いた新鮮な花を安く購入することができる。支払いはほとんどがキャッシュのみ。花を買わずとも、雰囲気を味わうだけでも十分楽しめるはず。
【Flower Market Choti chaupar】
Choti Chaupar, Tripolia Bazar, Modikhana, Jaipur, Rajasthan 302002, India

続いて訪れたのは、インドの食に欠かせないスパイスマーケット。一見足を踏み入れるのを躊躇するほど、完全にローカルな香りが漂う「Jhalaniyon Ka Rasta」通りの両サイドに、所狭しとスパイスが並び、十数軒ほどのショップが軒を連ねている。

この建物のトンネルを潜ると、そこはスパイスの宝庫。

チリやクミン、ターメリック、コリアンダーなど、インド料理に使われているフレッシュなスパイスがズラリ。通りを歩いていると「少し試してみて」と手に少量のスパイスを渡してくれるショップも。

多くのショップの軒先には乾燥させた唐辛子とレモンが吊るされていて、「ニーンブー・ミルチ」と呼ばれる代表的な魔除けなんだとか。唐辛子を7本、レモンをひとつが最もポピュラーな組み合わせ。生活のあらゆる場にスパイスが溶け込んでいる。
【Jhalaniyon Ka Rasta通り】
Jhalaniyon Ka Rasta, Chandpole Bazar, Chandpole, Chandpol, Jaipur, Rajasthan 302007, India

インドを代表する飲み物といえばラッシー。ただし乳製品なので飲み終えたあとのお腹の調子など気がかりな点があり、手が出しにくい人も多いはず…。その点、ジャイプールの有名店「LASSIWALA」のラッシーは味も美味しく、今回訪れたスタッフ全員で飲んでもお腹の調子を崩す人はゼロ。素焼きの陶器で飲むラッシーは趣も感じられる逸品。写真の大きさで60ルピー。

【LASSIWALA】
Mirza Ismail Rd, Jayanti Market, Pink City, Jaipur, Rajasthan 302001 India

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Pasand Trip in India vol.1〜インドを訪れる前に知っておきたいこと〜

photography: Akemi Kurosaka

text: Pierre la Roche