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手作業で生まれ変わるUPALAのリング

手作業で生まれ変わるUPALAのリング

サンスクリット語で「宝の石」という意味を持つUPALA(ウパラ)。今回紹介するのは、過去に製造したリングの石を再利用して、今のムードにふさわしいデザインに落とし込んだアップサイクルリングです。宝石の街、ジャイプールで職人がひとつずつ新しい姿に生まれ変わらせていく様子を追いました。


繊細な手作業でリングを解体

19世紀後半、イギリスの皇太子を歓迎するために当時のマハラジャが街中の建物をピンクに塗らせたという逸話を持つジャイプール。今もその姿が残る美しい街で、UPALAのジュエリーは作られている。

過去に発売されたルベライトトルマリンのリング。電動の刃をワイヤーに当て、石を取り出す作業から始まる。リングを持つ手と石のサイズを見れば、その技術もとても繊細なものだということが理解できる。

ひとつの側面をカットすると、ニッパーのような道具を使ってワイヤーを石から取り外す。この外したワイヤーも再度溶かされ、新たなデザインの一部となって次のジュエリーへと生まれ変わっていく。目の前にある一つのリングは、一箇所も余すところなくアップサイクルされている。


色とりどりの石を今の気分にアップデート

取り外した石に新たなワイヤーを巻きつけ、新しいデザインのリングが生まれていく。地金を溶かして成形し、石を固定していく様子は過去のマガジンで紹介しているので合わせて読むと、よりUPALAのモノ作りが理解できるはず。

この日ワイヤーをカットする作業をしていたのは、近郊の街に住みこの工場へ勤めているシーフ。24歳の彼はデスクの作業台に自分の名前を彫り、毎日この場所でジュエリーを作り続けている。

最後はレーザーでワイヤーを溶接して新しいリングが完成。レーザーで石を破壊せずに完成させるのは、この工場のなかで行われている工程の中でも最も難しいパートのひとつ。3カ月〜1年のトレーニング期間を経てこの作業を担当できるようになる。

この日レーザーのマシーンの前に座っていた彼は、この道22年の大ベテラン。ヒビや傷がないかをチェックし、最終的にクオリティをチェックするエリアへと運ばれて今のムードにふさわしいリングに生まれ変わる。

古くから宝石の街として知られるジャイプールのなかでも、原石のカットからフィニッシュ工程まで一貫して行えるハイクオリティな工場との協業だからこそできる完全なアップサイクル。色とりどりの輝きを放つ地球にも優しいUPALAのジュエリーは、1年間頑張った自分へのご褒美としてもふさわしいはず。

photography: Akemi Kurosaka

text: Pierre la Roche

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