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Pasandのモノ作り①
インドの空気が映る服作りの裏側

Pasandのモノ作り①
インドの空気が映る服作りの裏側

インドの手仕事の魅力と、現代的なデザインを融合したアイテム展開で人気のライフスタイルブランド、Pasand by ne Quittez pas(パサンドバイヌキテパ)。その物語の始まりは、ディレクターのMAMIが高校卒業後にロンドンに移住した1990年代まで遡ります。

テープ刺繍を施したアイテムや、デジタルプリントのワンピースの生産も行う工場。自然光のそそぐスペースで熟練の職人たちが作業を行っている。

20年以上続く工場との
信頼関係がモノ作りのベース

特別なコネクションもなく飛び込んだロンドンで様々な仕事を経験するうち、アパレル生産拠点としてのインドに注目するようになる。「技術の高さはもちろん、やっぱり人柄に惹かれて」ne Quittez pasをスタートするときも、ほとんどの生産をインドの工場で行うことに。2003年のブランドスタート以来、工場に足を運び直接コミュニケーションを取り続けてきたからこそ、Pasandスタッフが工場に到着すると現地スタッフが笑顔でお出迎え。

今でこそ、メイド・イン・インディアかつモダンなデザインの洋服や雑貨がセレクトショップで見られるようになってはいるものの、Pasand by ne Quittez pasのアイテムが発する「気の良さ」は、インドの工場と長年に渡って信頼関係を築いてきたからこそ生まれている。

インドならではのプリントアイテムはPasandの人気商品のひとつ。こちらは手彫りの木版を使ったブロックプリントの作業風景。職人が生地にインクをプリントしていく。

人の装いや街並みが着想の源

現地でのサンプルチェックは、デザイナーにとってそれぞれの工場の得意分野を見極める貴重な機会。

20年来インドに通うMAMIが「気が合う」というインドで暮らす人々やその装い、そして街並みが、Pasandのすべてのモノ作りに影響を与えている。コロナ禍以前は、デザイナーも年に数回インドに足を運び、工場を視察しながら実際に街に出てリサーチを行っていた。そしてようやく、この夏に再開。そうして積み重なったスタッフそれぞれの「インド」がアイテムに色濃く反映されているから、他にはないオリジナルの魅力を持ったアイテムが生まれファンを掴んで離さない。

ランチで立ち寄った、ナショナルクラフトミュージアム内の、Cafe Lota近くの壁。なにげない瞬間に、モノ作りのインスピレーションが隠されている。

Pasandの空気感を生むのは
楽しみながら働く現場

取引先の工場で働く女性たち。この日は、インド北部のムザファナガルのヴィレッジで暮らす女性がマクラメ編みのバッグを編んでいた。

Pasandを支えるインドの工場を歩いていると、女性がモノ作りをしている現場に多く出会う。手に持った針を止めることなく、それ以上のスピードで会話を楽しみながら仕事をしている工場も。青山の路地にあるPasand by ne Quittez pas AOYAMAのショップに漂う、明るく抜け感のある雰囲気は、そんな工場の空気がそのまま運ばれているのかもしれない。

次回はPasandのモノ作りを支える女性たちに焦点を当てて、紹介していく。

photography: Anna Miyoshi (TRON)
text: Pierre la Roche

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