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「着た人が美しく見える服作り」ne Quittez pasデザイナーの仕事

「着た人が美しく見える服作り」ne Quittez pasデザイナーの仕事

インドの手仕事からしか生まれ得ない、着心地の良さやデザインがPasand(パサンド)の魅力。そのモノ作りを支えているのが東京のオフィスで働くデザイナーチームです。今回は、肩の力を抜いて着られるデイリーウェアを提案するne Quittez pasのデザイナー・Mikiさんにお話を伺いました。

生産のほとんどをインドで行い、そのカルチャーに大きなリスペクトをもってモノ作りをしているne Quittez pas。デザイナーチームは、シーズンごとにテーマを設定してラインナップを構想し、店舗スタッフの意見も集約しながら全アイテムのデザインを決めていく。1シーズンに60-70型にも及ぶアイテムをデザインしていくなかで、ne Quittez pasらしさを象徴するのは「柄、そして色使い」だという。


服よりも人が主役になるモノ作り

「デイリーに着てもらいたい服だからこそ、手に取ったときに気分が上がるような色使いや柄使いを意識しています。できるだけ多くの人の肌に映える色を選んだり。シルエットにはトレンドが入り込む余地があるけれど、インドの素材と手仕事を生かして、着た人が美しく見える服を作りたいなと」

過去には、重ね着をする前提でデザインした服が、店頭の顧客には「難しい」と敬遠されたことも。そんな経験を通して、「服が主役ではなく、人が主役」と考えるようになったそう。コレクションに多く並ぶロイヤルブルー、ミント、ライラックといったカラーは、そんな思いが反映されたカラーだ。

そしてデザインと同じくらい重要なのが、インドのファクトリーとのコミュニケーション。希望の素材を伝えて生地見本を取り寄せたり、ひとつのアイテムに対して色違い、柄違いなど、デジタル上で10種類以上のシュミレーションをしたうえでインドにサンプルをオーダー。版から起こすオリジナルのプリントや生地作りは、「天候次第で色がブレることもある」ほど繊細な作業だそう。「ときには思っていたものと全く違うサンプルが上がってきてしまう」のも、インドと直接仕事をしているからこそのハプニング。

インドと日本をサンプルが複数回往復しながら、チカン刺繍やブロックプリントといった伝統的な手仕事が生かされた服が完成していく。その濃密なコミュニケーションが、ne Quittez pasだけが持つ独特のムードや空気感を生み出している。

Miki
ne Quittez pasのデザイナー歴は15年を数える。20年以上インドに通い、素材、伝統的な技法に関する造詣も深い。二児の母。

photography: Akemi Kurosaka (Stuh)
text: Pierre la Roche

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