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Pasand Life Styleの生まれる現場

Pasand Life Styleの生まれる現場

Pasand(パサンド)のモノ作りを語るうえで欠かせないのが、インドに点在する工場との強固なリレーションシップ。それぞれの強みを見極めたうえで、膝を突き合わせてひとつひとつのアイテムを制作しています。ディレクターのMAMIがインドとのビジネスを始めた約20年前から毎年足を運び、地道にコミュニケーションを取り続けてきたからこそ生まれた東京とインドの間にある絆を追いました。


Pasandクオリティは現地でのコミュニケーションの賜物

この日訪れたのは、広大な敷地に白い建物が並び、そのあいだに緑道が伸びる気持ちのいいファクトリー。ピンクシティと呼ばれ、街を移動していてもレンガに囲まれることの多いジャイプールにあって、カラッとした明るい空気が流れている。1年前から展開しているPasandのライフスタイル雑貨を主に制作している工場に足を踏み入れると、入口では牛飼いと牛がのんびりと暮らし、さわやかな木漏れ日が人々を迎え入れてくれる。

ミーティングスペースでPasandスタッフとファクトリーのスタッフが新作の打ち合わせ。東京のオフィスでカラーのシュミレーションを作り、それをインドでファブリックにおこす。回数を重ねるごとに微妙なニュアンスや“ブランドらしさ”を互いに汲み取れるようになり、理想に近いものが出来あがる確率が高くなる。

東京から受け取ったデータと資料をもとにプリントスワッチをつくり、その生地で作られたクッションのサンプルをチェック。サイズ、柄、数量、あらゆるディテールに関して細かい要望が伝えられるが、そのオーダーを楽しむようにファクトリーは受け入れていく。現地の人々とのセッションを20年にわたって積み重ねてきた経験が、Pasandのモノ作りの根幹を支えていることを実感するワンシーン。


インドの伝統技術を一気通貫で感じられる場所

このファクトリーには、ブロックプリントの木版を削る職人も多数在籍。デザインが描かれた紙を木の上に固定してマーキングしてから手で彫り始める。ときに木の棒で彫刻刀の先を叩きながら優しく削るシーンも。あらゆるテクニックを駆使して細かい模様を描き出していく。

ここにはブロックプリントの木版作りから実際の印刷までワンストップで行える環境が整っている。ちなみに、目安としてひとつの木版は2,000メートル分を印刷するとお役御免。新しい木版の出番となる。彼らは日毎に手でプリントし、木版の寿命もコントロールしている。

このファクトリーにはこれまでに制作してきたブロックプリントの見本、大小や柄もさまざまなラグ、そしてヴィンテージの家具までそろい、敷地内を見て歩けば半日かかるほど。それらをつぶさに観察し、インドらしさと今の気分の接点を見つけては次のモノ作りへと進んでいくPasandスタッフの姿がそこにはあった。

photography: Akemi Kurosaka
text: Pierre la Roche

ブロックプリントのテクニックを用いたアイテムはこちら

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