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Technic Vol.9 Macramé / マクラメ編み

Technic Vol.9 Macramé / マクラメ編み

“マクラメ”はアラビア語の「ムクラム」(交差して結ぶ、という意)が語源であるとされ、マクラメ編みとは、糸や紐を結んだり編んだりすることで装飾を形作ったり模様を生んでいくテクニックのこと。インドでは、家族や地域社会のなかで世代から世代へ技術が伝承されています。この日訪れた工場では、マクラメ編みが盛んなラージャスターン州ムザファナガル村で暮らす女性が制作過程を見せてくれました。


バッグに合わせた長さに 糸をカットしてスタート

今回マクラメ編みのバッグに使うのは、インドらしい雰囲気とスタイリングしやすい輝きを持ったメタリックスレッド。デザインに合った長さに糸をカットするところから作業がスタート。

スツールの脚で糸を固定したあとは、両手を使ってひたすらに編み込んでいく。冒頭の動画のように、まるで手元だけ早送りしているかのようなスピードで編み続けても、バッグのボディ部分が半分完成するのに10時間を要する。

工場を見学するしている数時間で、束ねられた糸がみるみるバッグの形に変化していく。


最後に底面を編んで、 ミシンの作業者の元へ

ボディを編み終えたら底面の作業へ。こちらもひとつの底面を完成させるのに大体1.5時間。手作業で作られるPasand(パサンド)のバッグは、多くの職人の丁寧な作業のうえに成り立っている。底面を完成させたらミシンを扱うパートへボディと底を運び、また専門の職人が縫い付けていく。


手作業の温もりあふれる トートバッグに

祖母から母へ、母から娘へ。地域や家族のあいだで長い年月をかけて継承されてきた技術が詰まったトートバッグ。薄着になってシンプルになりがちなコーディネートのアクセントとしても活躍してくれそうです。

photography: Anna Miyoshi (TRON)
text: Pierre la Roche

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