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Technic Vol.16 Patchwork & Tuck/パッチワーク&タック

Technic Vol.16 Patchwork & Tuck/パッチワーク&タック

サンスクリット語で「ジャスミンの花」という意味をもつブランド『Sara mallika』。2024年SSのアイテムにも、インドの伝統的な手仕事が生かされています。着るほどに自分になじんで愛着が沸いてくる2つのドレスに採用された「Patchwork(パッチワーク)」と「Tuck(タック)」、それぞれの技術を深掘りしました。


1点モノのような存在感を 生み出す一手間

今回紹介するドレスはこの2着。向かって左側のドレスにはパッチワークが、右側の1着にはタックが丁寧に施されている。

まずは左のパッチワークのドレスから。アボリジニアートから着想を得たというプリントドレスに、ポプリン生地をパッチワークで重ねた1枚。

パッチワークで重ねる2色のポプリン生地を、ベースのドレスに合うように縫い合わせていく。

縫い上げたらアイロンでしっかりプレス。どの技術、アイテムを作る際にも工程と工程のあいだで、美しくプレスがかけられていく様子をこの工場では見ることができる。気持ちのいい自然光が降り注ぐ窓際にプレス台は置かれている。

ドレスの型通りにキレイに整えられたポプリン生地がこちら。

ベースとなるプリントドレスにポプリン生地をパッチを当てていくと、1点モノさながらの特別感のある雰囲気を洋服が持ち始めるのがわかる。

古着のようなティアードのシルエットもあいまって、存在感のある1着が完成。ノーカラーで胸元にほどよい抜け感があるので、街でもリゾートでも気負わずに使えるはず。

この日パッチワークの作業をしていたのはアフジャル。ちなみに1年前に工場を訪れた際にもPasandのアイテムを作っていた彼。日雇いの職人も多いインドの工場事情にあって、10年単位で勤務をしている腕利きの職人が多く在籍しているのも高い品質のアイテムを生み出し続けられる理由になっている。


気が遠くなるような作業を 丁寧におこなう職人がいる

最初に紹介した写真の向かって右側。鮮やかなグリーンのドレスの胸元の切り替えに使われているのが「タック」の技術。この技術も古くから世界中の文化圏で見られるテクニックで、生地を畳んで縫い合わせるというとてもシンプルなものながら、クオリティを追い求めると気が遠くなるほどに緻密で繊細な作業が求められる。

1本1本を手で折りたたみ、その細い幅をミシンで縫う。ジャイプラカシュはこの日の作業時間をすべてタックに当てていた。カメラを向けると、自分が担当しているアイテムに目をやりながら照れ笑いを浮かべたり、緊張の面持ちになったり。それでも最後は少し誇らしげな表情で映る彼らが、Pasandのモノ作りを支えている。

photography: Akemi Kurosaka
text: Pierre la Roche

パッチワーク&タックのテクニックを用いたアイテムはこちら

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