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Technic Vol.14 Hand smocking / ハンドスモッキング

Technic Vol.14 Hand smocking / ハンドスモッキング

インド・ニューデリーにある、Pasand(パサンド)の洋服の多くを生産している工場の一画に、女性が集まり作業をしているスペースがあります。ミシンを使わず、手作業のみで刺繍をする彼女たちは、時に会話を楽しみながら、しかし手元のスピードを緩めることはありません。ギャザーをさまざまな模様の刺繍で留めていく「ハンドスモッキング」という技法を専門に行う女性に焦点を当てました。


手作業だから生まれる 柔らかい風合いが魅力

手の甲に美しい模様が描かれ、指先までヘナで染めているカマルジャハン。ムスリムの彼女は、ニューデリーから1時間ほどのmeerut(メーラト)という村で暮らし、伝統的な刺繍の技法を家族から受け継いできた。美の女神が好んだとされるヘナをまとった指先で、生地を等間隔に集めていく。

デザインに沿ってスモッキングを2列施し、ギャザーを固定する。マシンスモッキングとハンドスモッキングの一番の違いは、手作業ならではの柔らかい風合い。針が行っては戻ることを繰り返して生まれていく立体感は、職人技ならではの魅力になっている。


布、糸、人の手だけで 生み出す繊細なデザイン

ハンドスモッキングは伝統的に幾何学模様や花柄が多様されてきたという。今回のトップスのポイントとなる刺繍も、菱形が連なるデザインになっている。

軽やかな素材感で通年使えるトップスに仕上がったこの1枚。シンプルな布地を手繰り寄せてギャザーをつくり、刺繍を施していく(縫い込んでいく)ことで柔らかな印象に。布と糸、そして人の手だけで生み出されたミニマルな一着は、着る人のスタイルに馴染んで手放せないアイテムになってくれるはず。

photography: Akemi Kurosaka
text: Pierre la Roche

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